神奈川県中山駅の歯医者さん、ひだまり歯科医院です。
今回のテーマは「奥歯をセラミックにすること」です。
奥歯をセラミックにすることに抵抗がある人は、おそらく2つのことが理由になっていると思います。
1つは「必要性」で、セラミックは審美性の高さが最大の特徴ですから、
目立たない奥歯に審美性を追求する必要があるのかという疑問です。
もう1つは「耐久性」で、噛む力の強い奥歯をセラミックにすれば割れてしまうのではないかという不安です。
そもそも審美性のこだわりは人それぞれですし、そこに全くこだわらない人もいるでしょう。
審美性だけで奥歯をセラミックにすることへの必要性を判断するなら、
それはその人の価値観次第ですが、奥歯は思っている以上に目立ちます。
ですから、審美性にこだわる必要がない理由として奥歯は目立たないからと思っているなら、
それは間違いです。また、セラミックにするメリットは審美性が高まることだけではありません。
二次虫歯を予防しやすくなりますし、材質的に保険診療の銀歯に比べて長持ちしやすい特徴もあります。
このように、審美性以外にもセラミックにはメリットがあることから、
奥歯をセラミックにすることにも意味やメリットがあるのです。
セラミックは陶器ですから、確かに強い力で噛みすぎると割れてしまうことがありますし、
噛む力が最も強い奥歯をセラミックするとそのリスクが高まるのは事実でしょう。
ですから、耐久性を理由に奥歯をセラミックにすることに不安を感じるのは間違いではありません。
ただしそれについては解消方法があり、それはセラミックの種類にこだわることです。
「セラミック」と一言で表現してもその種類は一つではなく、選択できるセラミックには4つの種類があります。
そして、中には耐久性の高さを特徴としてセラミックがあるのです。
このような特徴のセラミックを選択すれば奥歯でも安心して使えますし、
もちろん他の種類のセラミック同様、審美性の高さや二次虫歯のなりにくさなどの特徴も持っています。
耐久性の高さを特徴としたセラミックは次の3つです。
文字どおり100%セラミックでできており、セラミックの中で最も審美性が高いタイプです。
オールセラミックは耐久性の高さを特徴としているわけではないですが、
機能性においても優秀なため、奥歯に使用しても割れにくいだけの耐久性を誇ります。
金属のフレームにセラミックを焼き付けたタイプです。
簡単に言えば、外見はセラミックでも中身が金属になっており、そのため金属と同じ耐久性を誇ります。
セラミックが割れた場合もフレームが無傷なら簡単に修理できます。
人工ダイヤモンドのジルコニアを使用しており、やはり耐久性の高さが特徴のタイプです。
メタルボンドと比較されることが多いですが、こちらはメタルボンドよりも美しく、
さらに金属を使用していないため、金属アレルギーの人でも安心して使えます。
オールセラミック、メタルボンド、ジルコニアセラミックはいずれも耐久性が高いものの、
一方でそれぞれ欠点があることも知っておきましょう。
選択する時にはメリットだけで考えるのではなく、デメリットも考慮しなければなりません。
オールセラミックは審美性においても機能性においても一切欠点がありません。
それくらい優秀で質の高いセラミックなのですが、
その分だけ他のセラミックに比べて費用が高いのが欠点です。
メタルボンドは中身のフレームが金属ですから、見る角度によっては金属が見えてしまいます。
また、劣化することでセラミックが剥がれて金属が露出してしまうこともあります。
最大の欠点は金属を使用しているため、金属アレルギーの対象になることです。
いかがでしたか?
最後に、奥歯をセラミックにすることについてまとめます。
1. 奥歯をセラミックにする必要性 :奥歯は意外と目立つし、セラミックには審美性の高さ以外のメリットもある
2. 奥歯をセラミックにすることの耐久性 :耐久性の高いセラミックにすることで割れるリスクが減少する
3. 耐久性の高いセラミックとは :オールセラミック、メタルボンド、ジルコニアセラミック
4. 耐久性の高いセラミックの欠点 :オールセラミックは費用が高く、メタルボンドは金属アレルギーの対象
これら4つのことから、奥歯をセラミックにすることについて分かります。
奥歯は目立たないのでセラミックにする意味がないと考える人がいますが、
奥歯でも口を開けば目立ちますし、そもそもセラミックのメリットは審美性の高さだけではありません。
二次虫歯の予防、長持ちしやすい、これらもまたセラミックならではのメリットです。
また、割れる事故を考慮してセラミックにすることに抵抗があるのであれば、
オールセラミックやメタルボンドやジルコニアセラミックなど、耐久性の高いセラミックにすると良いでしょう。